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【トレンドvsレンジ狙い】トレンド系EAとレンジ系EAが両立しない理由と通貨トレンドがEAに与える影響

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まる
なぜトレンド狙いとレンジ狙いは両立しないニャンか?

トレンド狙いのトレードとレンジ狙いのトレードがなぜ両立しないかの記事です。通貨ペアのトレンドの話も交えてまとめています。これはシストレの話として書いた記事ですが裁量トレードでも同じことが言えます。ですのでタイトルではEAの場合に限定していますが裁量トレードでも同様とご理解頂いて読み進めて頂ければと思います。

トレンドに強いEAはなぜレンジに弱いのか?逆にレンジに強いEAがトレンドに弱い理由は?

システムトレードではトレンドに強いEAとレンジに強いEAが存在します。一般的にスイング系EAはトレンド相場に強くトレンド局面では大きな利益を獲得する一方でレンジ局面では損切りを繰り返します。またスキャルピング系EAはレンジに強いものが多くレンジ局面では利益を積み上げますがトレンド局面では利益を出せません。

もちろんこれはスキャルピングとかそういった手法で決まるものではありませんのでスキャル系でもトレンドに強いものはあります。言いたいのはトレンドに強いEAはレンジに弱く、レンジに強いEAはトレンドに弱いということです。

これには理由がありますので図解しながら解説していきます。

相場のトレンド局面とレンジ局面

ご存知の通り相場には大きく一方向に値が動くトレンド局面と値があまり動かなかったり、同じ範囲で上下動を繰り返すレンジ局面があります。もっと細かく分けることも可能ですがその場合多くはレンジ局面に含まれます。大局的には方向性が出るトレンド局面とレンジ局面です。比率としてはレンジ局面の方が圧倒的に多く時間的に長いです。その時々の通貨ペアにも依りますが7割以上はレンジ局面というのが一般的です。

以下のチャート図はそういった相場のレンジ局面とトレンド局面を表したものです。ドル円の任意の場所を切り取っています。チャートにはボリンジャーバンドを表示させました。

trend-and-range-sample.jpg

レンジトレードの特徴

ここからは同じ局面のチャートを使って解説していきます。一般的にレンジ局面では逆張りが有効です。レンジでは一定の値幅で値動きが推移していきますから、レンジ下限からのロング、レンジ上限からのショートが非常に有効です。

以下のチャート図の左側では値動きが一定範囲のレンジ局面ですが、ここではボリンジャーバンド±2αからの逆張りトレードがよく機能しています。青矢印が成功したトレードで、最後一回の赤矢印の部分だけ失敗の形です。レンジトレードが成功することは回数としては多いです。ですので裁量トレードでは青矢印の部分の印象が強くなると常に逆張りが機能するようなイメージに陥りがちなのが罠です。

rangeEA.jpg

ただし大きな問題点があります。青矢印の部分で積み上げた利益が一度のブレイクで全て吹っ飛び逆にトータル損失になる事です。上のチャート図で最後の赤矢印の失敗トレードの部分でストップロスを置いていなかった場合一気にトータルマイナスに転落します。

その為EAでの自動売買では以下の様な場所にストップロスが設定されます。

rangeEA-SL.jpg

赤線の位置にストップを置くことで多くの勝ちトレードの利益を一度の負けトレードで全て失うことを防ぎます。上のチャートで最後ブレイクした場所でも直近安値下のストップにひっかかりますので損失が限定されます。

トレンド狙いのトレードの特徴

対してトレンドを狙う場合は動いた方向にポジションを取ります。上にブレイクすると思えばロングしますし、下にブレイクすると考えればショートします。要は値動きに対して順張りです。以下のチャートはそれを図解したものです。

ボリンジャーバンドの場合バンドがエクスパンションするとブレイクの可能性がありますからその方向にエントリーします。赤矢印の場所ではエクスパンションの方向にトレードしていますが全て失敗しています。しかし最後青矢印のトレードは大成功しています。この様にトレンドを狙う場合、多くの失敗トレードがある反面、一度のトレードで大きな利益を獲得する形です。

trendEA.jpg

問題点としては特に裁量トレードの場合、多くの失敗トレードにメンタルが耐えられない事です。いつかはブレイクするとわかっていても失敗の回数があまり多いと気持ちが折れます。失敗というのは損失を重ねることでもありこれに耐えることは人間心理に反しますので非常に難しいです。またプロスペクト理論と呼ばれますが損失はすぐに切れない一方で利益はすぐに確定したくなります。ですので裁量でトレンド狙いに徹すると利小損大になってしまうのが通常です。

さてシストレの話に戻しますが、トレンドを獲りに行くEAの場合ストップロスは以下のチャートの赤線の様な部分に置きます。要はブレイクが否定される場所に置くわけです。

trendEA-SL.jpg

結論はトレンド狙いとレンジ狙いは両立できない

ここまでの前提を踏まえたうえでここから述べるのがトレンド狙いとレンジ狙いが両立しないという結論になります。

以下のチャートはレンジトレードとトレンド狙いのトレードの双方を一枚に表したものです。チャート図をよく見て頂けるとわかりますが、トレンド狙いのトレードとレンジトレードでは同じポイントで逆のエントリーをしています。要は同じポイントで一方は順張り、一方は逆張りしている為両立できません。

notPossible-trandEA-rangeEA.jpg

具体的にはブレイクを狙うトレンド系がロングした時に、ブレイクしないと判断するレンジ狙いの方は逆張りでショートしているといった形です。その結果ブレイクしない場合レンジトレードは利益となりますがトレンド狙いは損失となります。また逆も然りです。

つまり狙いが真逆で両立しないがゆえにトレンドに強いEAはレンジに弱く、逆にレンジに強いEAはトレンドに弱いという事になります。

ポートフォリオとして考える

トレンド狙いとレンジ狙いのEAは同じ局面で利益を出すことはできませんが、逆に考えれば互いに補完関係にあるとも言えます。また通貨ペアによってもその他時期などの要因によってもレンジ局面とトレンド局面の長さは大きく変わります。またその長さを事前に知ることはできません。今がレンジだからといって永久にレンジとは言えませんし、だからといっていつブレイクしてトレンドが出るかという事もわかりません。

通貨ペアのトレンドがEAに与える影響

もし今後トレンドが出ない通貨でトレンド系EAを稼働させてしまうと利益が出ません。過去は関係がなく今後トレンドがでるかどうかが重要です。ですがそれを確実に判断する方法はありません。

要は通貨のトレンドがEAのパフォーマンスに大きく影響するわけです。しかしこれはバックテストでは正確な判断できません。過去と同じ相場になるという保障は無いからです。過去にその通貨ペアがどう動いたかは参考にはなりますが絶対ではないという事です。

ポートフォリオでトレンド系とレンジ系を併用する

この対策として有効なのがポートフォリオです。トレンドが出る状況ではトレンド系EAが大きく利益を獲得する。一方トレンドレスのレンジ局面では逆張りのレンジEAがコツコツ利益を積み上げる。これを組み合わせてポートフォリオにする事によってドローダウンを抑えるといった形でより安定的な運用が期待できます。もちろん大前提としてどちらも期待値が1を超えるEAである事が必要であり、また稼働させる通貨ペアによってはポートフォリオを組んでもパフォーマンスに影響が出ることは考慮しておく必要はあります。

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