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過去の世界金融危機の歴史

まる
怖くてブルブルしちゃうけど歴史に学ぶニャン!

今週はダウが一日で過去最大幅の1000ドル以上も暴落し市場に混乱が広がった週でした。現在も不安定でボラティリティの高い相場が続いています。そこで今回は「歴史に学ぶ」という事でWikipeiaを元に時系列で過去の歴史的な大暴落をまとめてみました。また一部当時のチャートも交えています。

目次

1929年のウォール街大暴落 (1929年10月24日から)

およそ8年間続いた株高の後に発生。その後の世界大恐慌のきっかけとも言われる。

発生前夜

・1921年8月24日 ダウ平均株価は63.9

この間、技術の黄金期で株価が上昇。投資家は信用取引にレバレッジを効かせて得た株式市場からのリターンに有頂天。

・1929年9月3日 ダウ平均株価は最高値 381.2 (約6倍にまで上昇)

大暴落の発生

以下1929年
・10月24日 「ブラックサーズデー」株価急落の第1波が襲来した。
・10月28日 「ブラックマンデー」下落率は12.8%
・10月29日 「ブラックチューズデー」追加証拠金の発生により投資家が売り注文に殺到
・11月11日 9月の最高値から40%の下落。230水準。

この後、市場では数ヶ月間活発な取引が展開されたが焼け石に水。現代史上最悪の経済危機が投資家を呑み込む。

世界大恐慌の発生

株価暴落は投資家に重大な損失を与えたが、これに続く大恐慌はさらに悪質であったことはよく知られている。暴落は多くの投資家のポートフォリオに深刻な穴を開けたが、大恐慌はそれどころか破産をもたらした。

大恐慌の終了

1932年7月8日 大底。ダウ平均株価は高値から89%下落(42水準)していた。

底をついたのはおよそ3年後の時点。

ブラックマンデー (1987年)

およそ5年間続いた株高の後に発生。直接的な原因は不明。しかし間接的な原因として

  • 株価の過大評価
  • プログラム売買やデリバティブの影響
  • アメリカの「貿易赤字の拡大」
  • プラザ合意以後のドル安打開の為の「ドル金利引き上げ」観測
  • FRB議長の変更(ポール・ボルカーからアラン・グリーンスパンへ)

などが挙げられている。

発生前夜

・1982年8月 ダウ平均株価は776

この時期の世界の19大市場の株価は平均300%弱上昇。

・1987年8月 ダウ平均株価は2,772 (約3.5倍水準)
・1987年10月15日 米軍がイランの石油プラットフォームを爆撃。市場参加者の間に原油市場に対する不安が広がる。

大暴落の発生

以下1987年
・10月14日 株価下落開始 ダウ平均株価は3.81%下落
・10月16日 ダウ平均株価がさらに4.60%下落。
・10月19日 大暴落発生。1987年のブラックマンデーと呼ばれる日。ダウ平均株価は508ポイント下落。下落幅は22.6%。
この暴落は当時一取引日の損失としてはウォール街の歴史で最大であった。

大暴落後

世界大恐慌の再現を恐れながらも市場では暴落直後から活発な取引が展開された。

・10月20日 大暴落翌日に史上最高となる一日の上げ幅102.27ポイントを記録
・10月22日 史上最高の上げ幅を186.64ポイントに更新。
・1989年8月 市場の株価は完全に回復

世界金融危機 (2008年)

2008年に発生したサブプライムローンの破綻に端を発する世界的な金融不安。リーマン・ショックなどの数々の信用問題が連鎖的に発生した。

発生前夜

・2000年 ITバブル崩壊。年末以降FRBは利下げを繰り返す
・2001年 アメリカ同時多発テロ勃発。FRBはこの年に緊急含め計5回の利下げ。2000年末以降ではトータル12回。

資産バブルへ。2007年までダウ平均株価が史上最高値を更新し続ける。

・2004年6月30日 米金融緩和終了。FOMCで政策金利を利上げに転じる
・2006年 住宅価格低迷によるサブプライムローンの破綻がリスク要因に浮上
・2007年 米住宅価格下落、住宅バブルの崩壊
・2007年7月9日 日経平均が18,261円のITバブル後最高値を記録

金融危機の勃発

以下2008年
・9月15日 リーマン・ブラザーズが破綻、リーマン・ショック。
・9月29日 アメリカ合衆国下院が緊急経済安定化法案を否決。同日ダウが史上最大の777ドル安に。

暗黒の一週間

10月6日から10日は暗黒の一週間とも呼ばれる株価暴落が起こった。

・10月6日 ダウ平均株価が1万ドル割れ、終値は9955.50ドル。
・10月7日 ダウは連日の暴落で9447.11ドル(-508.39)。日経平均は一時1万円割れ。
・10月8日 日経平均が前日比952.58円安で史上ワースト3位の暴落。為替は1ドル99円台に。
・10月9日 ダウが再び暴落、終値は8579.19(-678.91)ドル。
・10月10日 VIX指数が同時多発テロ発生時の45を遥かに上回る75を一時超えるなど市場の混乱は頂点に。

10日は日経平均オプション10月限のSQ値が7992.60でプットオプションがすべてがイン・ザ・マネーとなる異常事態。日経平均も暴落で終値は8276円。その夜のダウ平均株価は一時ザラ場で最安値7882.51ドルを付けるも引けにかけて戻し終値は8451.19ドル(-128.00)。

当時のダウ平均の日足チャート (10月10日迄)
dji200810.png

一旦の回復を見せるも

・10月13日 日米欧5中銀がドル資金の無制限供給を発表
・10月13日 G7週明けの市場。各市場8–11%前後上昇、ダウは過去最大の上げ幅(+936.42)
・10月14日 日経平均が過去最大の上昇で9447.57円(+1171.14円)

再びの暴落

・10月15日 バーナンキ発言や景気後退懸念で再び急落。NYダウは8577.91ドル(-733.08ドル)。
・10月16日 日経平均が史上ワースト2位の下げ幅で8458.45円(-1089.02円)。
・10月24日 日経平均が歴代ワースト5位の下げ幅を記録し7649.10円
・10月27日 日経平均が終値7162.90円でバブル崩壊後の最安値を更新
・10月29日 日経平均がザラ場で6994.90円。終値は7621.9円。
・11月4日 上海総合指数が1,706.70。その後の底値となる値

当時の日経平均のチャート (10月24日迄)
ni225-200810.png

金融危機からの回復

・2008年11月から2009年3月 おおむねの底値圏。この後各国の株価は上昇に転じる
・2010年3月 各国の株価がリーマン・ショック以前の水準に回復。

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