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MT4やTradingViewでCOTレポートのチャートを見る方法

まる
COTインジケーターの使い方の解説だニャン!

今回はCOTレポートをMT4やTradingViewのチャートで表示する方法を解説します。COTレポートとはアメリカの政府機関であるCFTC(cftc.gov)が毎週発表している先物手口のレポートです。そこには先物の各銘柄についてトレーダー種別毎のポジション状況などが書かれています。またCOTレポート自体はCFTCのサイトから無料でダウンロード可能です。

CFTC (U.S. COMMODITY FUTURES TRADING: 商品先物取引委員会)
http://www.cftc.gov/MarketReports/CommitmentsofTraders/index.htm

CFTCのサイトのタイトルにはこう書かれています。"COMMISSION Ensuring the Integrity of the Futures & Swaps Markets." 商品先物市場とオプション市場の不正防止といった感じでしょうか。さてそれでは本題に移ります。

目次

COTレポートのデータをチャートに表示するためには?

COTレポートの中身は文字と数字の羅列なので、それをチャートに表示するためにはデータを変換し読み込んだり、そのデータを表示するインジケーターが必要になります。

TradingViewでCOTレポートのチャートを表示する方法

TradingViewではCOTデータも提供するQuandlと提携していますので、COTレポートのデータが利用可能です。COTデータはPineスクリプトから操作可能です。また既にPineで作られた公開ライブラリのインジケーターを使うことで誰でもチャートに表示可能です。例えばこういった感じです。

チャート下部のサブウインドウにCOTインジケーターを表示しています。

手順解説

CFTCで提供しているデータに含まれる対象銘柄を開きます。金や原油といった商品やFXの場合はドルストレートなどです。例えばユーロドルを開いてみましょう。COTレポートは毎週公開されますので時間足は「週足」とします。

その状態で、チャート上部のツールバーにある「インジケーター」をクリックします。そして開いたウインドウの検索欄に「COT」と入力します。

tradingview-cot.gif

右側に検索結果が表示されます。色々なインジケーターが表示されます。これらは TradingViewのユーザーがPineスクリプトで作ったものです。ですから右側に「いいね」の数も表示されています。

どれが一番ということはありませんが、個人的に主に利用しているのは下の画像の「r_COT」と「CFTC/COT:L」です。表示が遅いですが「CFTC/COT:L」の方が細かいデータが表示できます。

tradingview-cot2.gif

クリックすればチャートに表示されます。

インジケーターの設定

「CFTC/COT:L」インジケーターは基本こんな感じにしています。設定パラメーターの具体的な見方はこの後解説します。

tradingview-cot3.gif

COTチャートが表示できましたか?

うまくいけばこういった具合に表示されます。

tradingview-cot4.png

COTインジケーターの見方

ここで一旦簡単にCOTインジケーターの見方を解説します。先のインジケーター設定画面と合わせて確認してください。

COTレポートでは主に3種類のトレーダーのポジションが確認できます。コマーシャルズ、大口投機筋、小口の一般投資家です。

コマーシャルズとは

コマーシャルズとは商業トレーダーであり、いわゆる「実需筋」です。商品先物なので、例えばとうもろこしの栽培を行っていたりとかそういった関係です。コマーシャルズはトレードで利益を出すことが目的ではありません。彼らは外部要因により本業の利益が影響を受けることに対してのヘッジを行います。

日本の輸出業者、例えば車メーカーでも110円でドル円の為替レートを想定していたのに、それが100円になった場合、為替変動分だけで大幅な赤字となります。そのため円買いヘッジや円売りでヘッジなど状況に応じて為替ヘッジをかけます。これで為替変動による損失を防ぎ事業の利益を確保します。

コマーシャルズはこういった感じです。ヘッジ目的なので「ヘッジャー」と呼ばれることもあります。

大口の投機筋

一方大口の投機筋は例えばヘッジファンドなどが含まれます。彼らはトレードで利益を出すことが主目的です。ヘッジが主目的ではありません。彼らは賢いという意味も込め「スマートマネー」と呼ばれます。

スマートマネーという名称について

なお「ラリー・ウイリアムズの書籍」の中ではコマーシャルズがスマートマネーと記載されています。この記事ではインジケーターの設定に従い「大口の投機筋」をスマートマネーとしています。COTではコマーシャルズがスマートマネーと呼ばれることが多いと思いますが、意味的にはファンドなどの大口投機筋を指すこともあります。この辺の言葉の定義はINVESTOPEDIAなどもご確認ください。

一般投資家

一般投資家は小口の投機家であり、彼らの特徴として「よく間違える」と言われています。要は相場で損をすることが多いグループという事です。「スペキュレーター」とは本来投資で利益を狙うトレーダーを指しますが、COTレポートの場合、よく小口投機家を意味します。

ここでもう一度先ほどの設定外面を見て下さい。先ほどの知識を踏まえると、上から「SMART MONEY NET」が大口投機筋。「COMMERCIALS NET」が実需筋のコマーシャルズ。「SPECULATORS NET」が一般投資家という事がわかりますね。

なお「NET」はトータルという意味です。「買い - 売り」で計算した差です。インジケーターではこのトータルの「NET」以外に、商業筋のLONGだけとか、大口投機筋のSHORTだけ表示させるといったことも可能です。

MT4でCOTレポートを表示させる方法

MT4ではCOTレポートの表示にカスタムインジケーターを使う必要があります。またCOTレポートのデータ自体がMT4では取得できませんのでデータ取得のツールも必要です。

それらCOTデータの自動取得とカスタムインジケーターを合わせたツールとして「COT Indicator Suite」があります。こちらは有償で39.95ドルです。買い切りで利用期間は無制限です。

COT Indicator Suite

全機能を14日間試用することが可能ですので一度試してみては如何でしょうか。

現在確認してみると、日本円では5000円弱の模様です(2018.02)。

COTインジケーターの具体的な利用方法や解説

COTインジケーターの一番有名な使い手は「ラリー・ウイリアムズ」です。

COTの活用法を解説したラリーの書籍には「ラリー・ウィリアムズの「インサイダー情報」で儲ける方法」があります。

またラリーTVでは毎週ラリー自身が解説した現在の相場解説を見ることができます。ラリーTVの中でも頻繁にCOTの話は出てきます。

ラリーTV

どちらも個人的にはかなりオススメです。それでは今回はこの辺で。

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