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【トレードの心理学】起業家とトレーダーの選択の違い

トレーダーの不思議で時に(たとえ冷静なつもりでいたとしても)合理的な判断ができなくなり、非合理的な判断をしてしまう事が多々あります。それを端的に示したのがこの起業家とトレーダーの選択の違いです。

目次

起業家の選択

起業家は多くのビジネスにトライし、失敗したビジネスは切り捨て、乗り越えて、成功したビジネスに注力していく。あなたが起業家や社長だとして考えてみて下さい。うまくいかないビジネスとうまくいっている、またはうまくいきそうなビジネスがあった場合、どちらを切り、どちらを継続するかを。

特殊な事情が無い限り、まず間違いなく上手くいかないビジネスを切り、成功している、もしくはその可能性があるビジネスを残すはず。成功したビジネスは売却の可能性があるにせよ、いきなり辞めるという選択肢はまず無い。

トレーダーの選択

しかし多くのトレーダーは興味深い事に起業家とは逆の選択を行っている。

大抵のトレーダーが含み益があるポジションと含み損のあるポジションを抱えた場合、なぜか上手く行っている含み益のポジションを切り、含み損のポジションを残す。これは起業家の選択とは全くである。

トレードにおいて正解は無いけれども

トレードにおいては常に正しいという事はほぼ無いけれども、それでもこの含み損を残すトレーダーの選択は誤りである可能性が高い。つまり起業家の選択は正しく、トレードに置き換えれば基本的には有利なポジションを残すべきであり、不利なポジションは切るべき。

これはトレードでは時にトレンドやほぼ常に行き過ぎが発生する為で、その意味から含み益のポジションは、さらに利益が正の方向に大きく伸びる可能性を秘めており、逆に含み損のポジションは損失がマイナス方向に伸び続ける可能性があるから。またもちろんそのポジションを維持し続けるメンタル面においても正しい。

例として、現在のレートが110円で、ドル円のショートを保有している下記のケース。

110.50S (+50pips)

110.00 --- 現在のレート

109.50S (-50pips)

この場合、引き続きショート戦略を有効と考えているのであれば、どちらか切るならば、109.5のショートであって、110.5ショートの利益確定では無いということ。そしてより有利なポジションでショートを積み上げていくのが正しい。

ただこれがトレードの面白いところで、これが逆効果となる場合も当然ある。つまり利益を先に確定し、損失が逃げられるケースも当然あるし、利が伸びずに共にロスカットで終わるケースもある。ただ長い目で見るとその方法は利小損大、コツコツドカンに必ず繋がる。

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