茶トラがFX検証中。相場はテクニカルで動いている

FXの手法を検証したりレビューを書いたりしています。自作ツールもちょこっと。主人公は茶トラ猫の「まる」。

【トレードのよくある疑問】ダイバージェンスとは?

maru
今日はダイバージェンスについてわかりやすく解説するにゃん!

FXでよく聞く言葉「ダイバージェンス」。こういった日本語に無い言葉というのは直感的に理解しづらいです。カタカナ英語でも馴染みの英単語であれば直感的に理解できますよね。happy, lucky, time, day, snow, rainなどの組み合わせならば正確でなくてもなんとなくイメージが湧きますよね。でもdivergenceという英単語を知っている人はそう多くないかと思います。単語の意味がわからないのでイメージがわかないんですよね。

ただこのダイバージェンスというのはトレード用語としてよく出てきますし、また結構使える手法だったりします。なので今回少しわかりやすく解説してみたいと思います。

目次

ダイバージェンスを辞書でひくと?

英辞郎の辞書でdivergenceを引いてみるとこういった訳が出てきます。

divergence {名} 相違{そうい}、分岐{ぶんき}、逸脱{いつだつ} もともとは類似していたものが、徐々に分かれて別のものになっていくさまを表す。

ダイバージェンスを一言で言えば要は「相違」です。
では何と何が相違しているのか?

何と何が相違しているの?

トレードにおけるダイバージェンスとは何と何が相違しているのか?

答えは「価格の動き」と「オシレーターの動き」です。

・価格の動きとは、文字通りでプライスの推移であり、チャート上のローソク足の動きです。
・オシレーターの動きとは、MACDやRSIなどのオシレーター系インジケーターの動きです。

価格の動きとオシレーターの動きが相違???

基本的にオシレーターは値動きと同期して動くように作られています。

・価格が上がればオシレーターの値も上昇します
・価格が下がればオシレーターの値も下がります
・上昇トレンドであればオシレーターのラインも上昇します
・下降トレンドであればオシレーターのラインも下降します

このように通常はローソク足などで表される価格とオシレーターは同じように動きますが、しかしとあるタイミングで価格とオシレーターの動きが一致しないという事が起こります。

Check!価格とオシレーターの動きが逆に!
・価格が上がっているのに、オシレーターは下がっている
・価格は下がっているのに、オシレーターは上がっている

こういった感じの動きです。これが「ダイバージェンス」の動きであり、ダイバージェンス現象の総称です。

先ほどの辞書の解説にもこのように書かれていましたよね。
「もともとは類似していたものが徐々に分かれて別のものになっていくさまを表す」

まさにこの通りで通常は値動きとオシレーターは同期しているのに、イレギュラーケースとして同期して動かないケースがあります。それがトレードにおけるダイバージェンスです。

値動きが正しいのか、オシレーターが正しいのか?

ダイバージェンス時は価格とオシレーターの動きが逆になりますが、さてどちらが正しいのでしょうか?

答えは「ケースバイケース」です。

値動きが正しいこともありますし、オシレーターの動きが正しいこともあります。ただそれによって呼び方が変わります。またトレードに置いての利用方法も変わります。詳細をこの後解説します。

ダイバージェンスはさらに細かい分類が可能

反転を示唆するダイバージェンス

ちなみにオシレーターが正しい場合、狭義の意味で「ダイバージェンス」と呼びます。下記のようなケースです。

・価格は上昇を続けているけれどオシレーターは既に下落を始めている。
==> その後価格は天井を付け下落
・価格は下落を続けているけれどオシレーターは既に上昇を始めている。
==> その価格は底を打って反転上昇

チャートで確認してみましょう。黄色矢印の部分などでは価格とオシレーターの動きは一致しています。しかし白丸で囲われた部分では価格は下がっているのにも関わらず、オシレーターは既に上昇を開始しています、「ここがダイバージェンスです」。これはオシレーターが正しかったケースでその後価格も反転上昇しています。

divergence.gif

このようにダイバージェンスはよく反転示唆のシグナルとして使われます。しかもかなり強力です。トレードで利用する方法としては、「ダイバージェンスを確認したら反転の可能性を認識する」ということと、天井/底打ちを確認したら「直近高値上、または安値下にストップを置いての逆張りが有効です」。

トレンド継続を示唆するヒドゥンダイバージェンス

しかし必ずオシレーターの動きが正しい訳ではありません。逆にプライスの方が正しい場合もあります。これもダイバージェンスの1種ですが「ヒドゥンダイバージェンス(hidden divergence)」と呼ばれます。

・価格は上昇を続けているけれどオシレーターは下落している。
==> 価格は反転下落せず、むしろオシレーターの反転上昇のタイミングから価格はさらに上昇
・価格は下落を続けているけれどオシレーターは上昇している。
==> 価格は反転上昇せず、むしろオシレーターの反転下落のタイミングから価格はさらに下落

チャートで見てみるとわかりやすいですが、こちらのヒドゥンダイバージェンスはトレンドの継続を示唆します。白丸部分ではオシレーターは下落していますが価格は下落していません。オシレーターの下落の動きは正しくなかったということです。この場合は次回のオシレーターの反転上昇のタイミングで価格も一気に上昇することが多いです。

hidden-divergence.gif

簡単に言えば、オシレーターの動きに価格が付いて行かない場合はトレンドが強いことが多いという事です。ですのでトレンド方向へ順張りします。そしてタイミングとしてはオシレーターがトレンド方向に反転する時です。上のチャートを例にすると上昇トレンドで、オシレーターは下落しているので、青矢印のオシレーターが再び上昇するタイミングでロングエントリーで入ります。

ダイバージェンスの定義や見分け方

ダイバージェンスが価格とオシレーターの逆行と理解しても、ヒドゥンダイバージェンスが出た辺りで再び混乱してしまったりする事があります。

ただ実は難しく考える必要はありません。なぜならばダイバージェンスの見分け方は実は色々とあります。MACDを使う場合でもMACDラインを使う方法もあればヒストグラムを使う方法もあります。どれが正しいというわけではなくどれも正しいという事です。それぞれが一つの方法論なのです。

ですからオシレーターの安値と安値にラインを引いてとか、高値と高値にラインを引いてといった事はやり方の一つでありますが絶対ではないと言う事です。騙しを防ぐためにより複雑な判断とする手法もあります。見分け方は色々とあるのでそこで混乱しないで下さい。重要なのはダイバージェンスというのはあくまで価格とオシレーターの動きの逆行という事でそれが基本的な定義になります。

ダイバージェンストレードについてより詳しく学びたい方は

ダイバージェンスをトレードに活用する方法については、「投資苑」の作者として有名なアレクサンダー・エルダー博士の電子書籍が参考になります。

こちらの「エルダー博士のダイバージェンストレード」は日本ではパンローリングからの出版でAmazonなどで入手可能です。電子書籍版のみで紙媒体はありません。しかしパンローリングの他の書籍と比べるとやや安価で提供されています。

Return Top