MT4(メタトレーダー)は非常に便利なツールでトレードを有利に運ぶことができます。ただ使いはじめるまでかなり面倒ですし使い始めてからも色々とカスタマイズする部分は多いです。私も以前証券会社のツールを使っていた時はそれ自体にあまり疑問を抱くことも無く、また不満もなく使っていましたのでMT4の名前は聞いていても実際使おうとはなりませんでした。特に日本ではMT4を使えるFX業者も限られますし、MT4というのはEAで自動運用を行う人の為のものなんだろうなと漠然と考えていました。
そんな中何がきっかけでMT4を使いはじめたかは実はあまりよく覚えていません。ですが一度使い始めると「なるほどこれは凄い」と実感し、今ではこれ無しではトレードできないぐらいです。もちろんMT4を使うメリットもあって勝率や利益を大きくアップさせることができています。
ただとっつきにくいツールであるのは確かなのでFXはやっているけれどMT4は使っていないという人も多いはずです。この記事ではそういった方にMT4の良さを伝える為に書いています。そして記事を読み終えたらぜひ使い始めて貰おうと思っています。
目次
MT4(メタトレーダー)とは
MT4は2005年にリリースされたトレーディングソフトです。ロシアの会社が作っています。個人的にはロシアと聞くとちょっと怖くて怪しいイメージがあります。でもMT4はそういった怪しさは全く無く、今では多くのFX会社の取引ツールとして採用されています。日本では証券会社が独自にツールを提供している形が多いですが、海外ではMT4を使って為替をトレードするのが一般的です。ファンドマネージャーなど専門家も間違いなく利用していると思います。
MT4はFXに限らず、株や先物、ゴールドや原油といった商品などのトレードも可能です。MT4は証券会社にIDとパスワードで接続して利用します。その証券会社が対応していればFX以外の商品も同じようにチャートを表示したりトレードしたりできます。例えば日本でMT4を利用できる業者のひとつ「OANDA」ではFX以外に株価指数や債権、各種商品のトレードも可能です。
最近ではこじるりさんがCMに出演中の「FXトレードフィナンシャル」もMT4をプラットフォームに導入している業者です。FXTFでも取引は為替のみとなりますが日経やゴールドなどの商品のチャートも見る事ができます。
そしてMT4はもちろんトレードツールでもありますが、それ以前にトレードのプラットフォームであり基盤的なソフトでもあります。単にチャートを表示してトレードして口座を管理するだけではなく、様々なインジケーターや自動売買プラグラムを開発したり利用したりすることができます。これは使ってみないとわかりづらいとは思いますがまさに自由自在にカスタマイズできます。証券会社で提供されるツールでもチャートをカスタマイズしたりラインを引いたりできますが、カスタマイズの高さはその比ではありません。
素のMT4自体は証券会社で提供されるツールと大差ありませんが、カスタマイズされた状態のMT4は全く比較にならないレベルで物凄いツールとなります。
MT4とMT5の違い
MT4の基本的な説明をもう少しだけします。メタトレーダーと言われれば現状一般的にMT4(MetaTrader4)を指すことが多いです。しかしMT5も存在します。MT5はMT4の新バージョンです。なのでどちらでもいいかというとそういうわけでもありません。私もメタトレーダーの事を全く知らない時はMT4とMT5の違いはわかりませんでした。
MT4が登場したのは2005年。MT5は2009年からベータ版が登場し2010年から正式にリリースされました。しかし現在もMT4を使う人が多いです。また現在もMT4の開発は続いています。
では何が違うかといえば要はMT5は新機能を含むMT4の大幅なアップデートです。そしてただのアップデートであれば問題ないのですが、実はそうではなくMT4の資産を切り捨てる形でリニューアルしました。特にユーザーに影響が出る部分としては、MT4で動いていた既存のインジケーターやEA(自動売買等のプラグラム)が動かない事があるという点です。既存の資産が動かないと困るので、機能的にMT5が優れている面があってもMT4を使い続けるユーザーが多いという状況です。
メタトレーダーには有料無償で様々なインジケーターやEAが提供されています。ですがそれらの多くは今もMT4用として提供されています。ですからメタトレーダーを使うという場合は現在もMT4を使うという形が一般的です。実際証券会社で提供されるメタトレーダーも現状MT4がほとんどです。
MT4のメリット
ここまででも少し触れてきましたがMT4のメリットを紹介します。
MT4では自動売買、半裁量半自動売買が可能
まずメリットのひとつはEAによる自動売買が行えることです。
EAでの自動売買というと、完全にコンピューターにおまかせでトレードするAIトレードのような形を想像しますが、これは自動売買のひとつの側面でしかありません。確かに実際MT4でもEAで無裁量でお任せの完全自動売買を行うことは可能です。これらは俗にシステムトレードと呼ばれMT4用の市販のEAも無料/有償で多数配布されています。
しかしMT4では完全自動で無い自動売買も可能です。例えば「次回のMACDのゴールデンクロス確定でロング」といった事や「(任意に引いた)ラインをブレイクしたらエントリー」、「ラインタッチで逆張りエントリー」、「ボリンジャーバンド±2σタッチでTP(利益確定)」といった半裁量的な使い方もできます。これらを裁量でやろうとする場合常時監視しておく必要があります。しかし24時間監視を続けることは人間には無理です。
特にFXは夕方のロンドンから深夜のNY市場でよく動くので裁量で全てやるのは無理がある部分もあります。「寝ている間にチャンスを逃して悔しい」、「起きていれば利益が取れたのに」、「起きていれば損失を抑えることが出来たのに」といった事は体験しがちな事だと思います。
もちろん一般的な証券会社のツールでも、エントリーや利益確定、ロスカットのルールを設定できます。ただそれらはあくまでプライスで設定するものです。例えば「100pipsで利益確定、「-50pipsでロスカット、もしくは「110.2でロングエントリー」など。インジケーターの状態でポジションをコントロールすることはできません。
MT4ではこれらの機能を市販のツールや自身でプログラミングすることで利用することができます。
戦略の検証が可能
しかし何かの戦略を実行するにしても「そももそ果たして戦略が機能するのか?」という疑問は抱かないでしょうか。トレードは確率の勝負なので機能しない戦略を続ければ損失が増えていきます。短期的にうまくいっているように思えても長期的にはどうでしょうか。コツコツと積み重ねた利益を一度の失敗でドカンと失うという事は良くありますが、これはそもそもそのやり方は期待値がマイナスだった可能性が高いです。
相場に限らず何事もテストをして実戦というのが常です。テストをせずにいきなり商品を売り出すような会社があれば問題が噴出するでしょう。大学入試や資格試験などでも事前に模擬試験をしておいた方が有利です。そもそも入試では模擬試験なしではどの学校を受験すればいいのか自体わかりません。
ただ相場では残念ながらテストをせずに実戦に入る人が多いように思います。またそもそもテスト自体が難しいという面もあります。ただ間違いなく言えるのは検証なしで実戦に望むことは相当に不利であるという事です。
MT4ではストラテジーテスターで戦略の検証が可能です。過去のチャートデーターを用いてその戦略が実際に機能するか検証し試行錯誤することが可能です。ちなみにこれはバックテストと呼ばれます。
成績の検証が可能。
MT4のデメリット
MT4のススメ
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